アジア風ファンタジーテイストの宮殿の内部の背景画を描いてみました。紙に鉛筆で線画を描き、スキャナーで取り込んだ画像にphotoshopで着色という方法で描きました。
↑こちらで描いたお城の天守に当たる建物の内部をイメージして描きました。(あくまでイメージです。。)
photpshopによるデジタルペインティング
絵の構想を考える
とある物語の舞台を想定して、中国や日本などアジアンテイストの建物をモチーフにしたファンタジー風のデザインを考えていきました。王様の住むお城です。帝王の象徴である竜をモチーフにした装飾品を取り入れることにしました。
鉛筆で線画を細部まで描く
シリンダーのような形状の室内で描くことにしました。十二角形の床に、柱と壁(窓)が並んでいるというシンプルな構造です。手前が入り口で、室内の奥の一角に玉座があります。この画を映すカメラの位置は、柱の真ん中くらいの高さに設定して、一点透視図法で描いてみました。
円柱の立体空間を描くという意識で、全体を描いていきました。手前ほど物は大きく見え、奥ほど物は小さく見える(情報量が詰まっている)、という意識で描きます。複雑なパースは引かず、床と天井の位置とパースだけ定めて、その間を埋めていく、という感じで描きました。
左右対称の室内構造なので、左半分だけを細密に描いて、右側はコピー&反転&ペーストすることにしました。手前にある龍の巻きついた柱は、絵的に邪魔なので、透かして描く予定です。
photoshopによる着彩
色彩計画
絵の全体の色は、青紫色⇔ピンク色(コーラルっぽい色)までの色の流れを使った構成とすることにしました。クールで幻想的な海中をイメージした配色です。
陰影を描く
室内の奥の窓の外から海中の光が当たっていると設定し、壁や柱の陰影を青紫など寒色系の色で塗りました。室内の中心と玉座に目が行くように、中心から離れた周囲の壁や床はできるだけ暗くすることにしました。
固有色を塗る
大理石の床、青い絨毯、龍の装飾などに固有色をのせていきます。
質感をのせる
ツルッとした質感、ザラっとした質感、キラッとした質感…のある写真素材を絵に合成します。デジタルの塗りだけだと薄っぺらい絵になってしまうので、絵に重厚感を出すためにも写真を使いました。鉛筆の線は無しにして描いてもよいかも知れませんが、今回は消さず、絵の「味」として残しました。
光を描く
光がより強く当たっている部分をより明るく描きます。金の素材でできてる部分には、鋭いきらめきを追加しました。装飾の青い球はボワッと光らせました。
全体の調整
全体の空気感を統一するために、水の写真素材を絵の全体に重ねて調整しました。全体の色の流れも、綺麗なグラデーションができるように意識して調整しました。作業の最後は、細部ではなく、全体のバランスを見て絵をまとめていきます。
完成
大きな空間の細部を描き始めたらキリがないので、遠目で見て全体の雰囲気が伝わるかな…というところで終了としました。完成した絵の全景は、ギャラリーにおいてあります。
写真などの素材を用いて背景画を描く場合はこちら↓