氷の結晶のような繊細で美しい模様を表現できる、塩を使った水彩絵の具の技法を紹介します。筆で塗るだけではできない表現で、絵に味や情緒を出したい時に使うと効果的な技法です。
絵の具で色を塗ってすぐに塩をかける
用意するものは、水彩絵の具一式と食塩です。手順は簡単で、絵の具を塗った直後に塩をかけます。絵の具が乾きかけてから塩をかけるのでは効果がありません。
塩の溶けた部分が模様になる
自然乾燥させると、塩が溶けて模様が残ります。絵の具の濃さや画用紙の種類によって塩の溶け方がかわり、出てくる模様がかわってきます。乾燥して残った余分な塩は取り除きます。
塩の種類によって模様がかわる
粒の細かい食卓塩は細かい模様になり、粒の大きい粗塩は大きな模様になります。また、粗塩はなかなか溶けないので、絵の具が乾いた後に細かな粒が画用紙に貼り付いて残ったりもします。(キラキラ光った粒の部分には絵の具の濃い色が溜まり、点々模様に見えます。)
塩の技法で自然物を表現する
遠景にある空や山をイメージして、絵の具で色を塗って塩をかけてみました。
ぼやぼや~っとした模様が浮かび上がってきました。何だか味がありますね。塩の技法でできる有機的な模様は、自然物を表現するのに適しているかなと思います。
塩の技法を組み合わせる
海水模様をイメージして、塩の技法を重ねるという試みをしてみました。
白い模様として浮かび上がった部分と粒々の残った部分が合わさって、不思議な絵ができました。
塩の技法は非常に奥深くて面白いです。雪の降る情景や夜空の星々を描く時などにも適しているかもしれません。その時々に合わせて、こちらの技法を使ってみて下さい。
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