酉年の2017年もおしまい。名残惜しいですね。。せっかくなので今年最後に優美な鳥を描きたいと思い、クレパスで孔雀の絵を描いてみました。使用した画材はサクラクレパス ハイクオリティ 50色です。
クレパスは油脂でできているので、ロウでできているクレヨンより柔らかく色がべったり付着するのが特徴です。しっかり塗ると油絵のような感じになります。混色もしやすいです。
ラフ画を描く
今回は、水彩画紙のシリウスA3を使用しました。孔雀のポーズと構図を決めてから、画用紙に鉛筆で軽くラフを描きました。(実は孔雀って飛ぶんですよね…鳳凰のようなシルエットで。)
下塗り
クレパス画の下地として、不透明水彩のアクリルガッシュを塗ってみました。濃淡をつけたり重ね塗りもできるし発色がいいので、アクリルガッシュを選びました。
クレパスを画面全体に重ね塗りした後に、スクラッチアートの様に引っ掻いてアクリルガッシュの下地の色を出すことを念頭に入れて塗りました。上に塗る色は現実的な色にする予定なので、あえて下地は派手な色合いにしてみました。
細部を描く
クレパスで孔雀の固有色を塗っていきました。重ね塗りをして色に深みを出していきます。こちらの50色のパステル、発色が綺麗で鮮やかです。微妙に色合いの違うものがたくさん揃っているので、美しいグラデーションも表現できます。軽く塗るけけだとクレヨンと同じようなボサボサしたタッチになるのですが、力を入れて塗り重ねていくと色がピタッとくっついて滑らかな表情が出せます。
削って描く
「削り取る」という表現を試みてみました。いわゆるスクラッチアートの技法です。先の尖った爪楊枝などで引っ掻いて色を落として地を見せると、絵に違った表情が出てきます。ボヤボヤ感の中に鋭いラインを入れると、絵が引き締まりますね。ロウでできているクレヨンで描いて削った方が、よりはっきりとした削り味が出るかもしれませんが、これはこれで。
完成
削ったり重ねたりを繰り返しながら描いていくと…このように、油絵のような、パステル画のような、色鉛筆画のような絵が出来上がりました。色合いのせいか、タッチのせいか、何だか繊細で柔らかく…ぬるっとした感じの絵になりました。クレパスは、使いようによって様々な表現ができる奥の深い画材ですね。