デジタルペイントの制作日記です。乙女チックな女の子のイラストを描いてみました。着彩はペイントソフトのphotpshopのみを使いました。
↓二種類ある描き方のうち…
①ラフ画→光と陰影でざっくり立体感を描く→細部の立体感を描く …西洋絵画的な描き方(陰影の立体感で形を捉える。)
②ラフ画→線画→固有色を着彩→陰影を描く→光を描く …日本画とか漫画的な描き方(輪郭で物の形を捉える。)
今回は、②の描き方を実行しています。
photpshopによるデジタルペインティング
輪郭を描く
表面のマットなプリント用紙などに鉛筆で下描きしてから、画像をスキャナーで取り込みます。photoshopで人物の輪郭を描いていらない線を消し、画像を綺麗な状態に整えます。photpshopは画像編集ソフトとして特化しているのでちょっと線画が描きづらく…線画に関しては、漫画制作ソフトのCLIP STUDIO PAINTの方が描きやすいかもしれません。
固有色→陰影→光を塗る
肌、髪、服と、それぞれの固有色を塗っていきます。女の子らしいほんわかした可愛らしさを出したかったので、ピンクを基調としたあたたかい色合いでまとめました。光は左上から来ているように設定しました。陰影部分は濃く塗ります。春の昼のあたたかな光をイメージして、光の当たっている部分にはほのかに黄色みを帯びさせました。
光の表現の追加
髪の毛のキラッとした艶を加え、人物の境界部分にまぶしく光るグレアや、服にキラキラ輝くエフェクトの表現を加えました。人物の後ろの花や蝶は、人物と同じ暖色系の色でまとめてみました。人物が目立つように、ピンクではない暖色系の色相を使っています。
背景を合成
人物の後ろに背景画像をのせました。背景は、人物と対比させて寒色系にしました。今回の背景は、3Dソフトで作成したレンダリング画像です。人物の明度とコントラストに合わせて画像を調整し、人物の手描きテイストに合わせて少々描き込みを入れます。この段階では、まだ背景の写真っぽさが目立っていますね…。
全体感の調整
人物、花、蝶、背景が同一の世界に存在しているように見えるように、全体をまとめていきます。周囲の青い環境光を反映させて、人物の際あたりには青みをかけました。また、人物、花、蝶の輪郭の外側に少し白い色をのせて背景となじませました。蝶が、花から空へ続く天井の空間に抜けていく構成を強調させるように描いています。また、春の陽の光を受けた晴れやかなイメージにしたかったので、全体を光らせて明るめの画面を作ってまとめてみました。