わずかな鉛筆と紙さえあればデッサンはできますが、美術の授業や美大受験などで本格的にデッザンをしたい方に必要な道具をご紹介します。必要な道具は、画材店や通販で購入できます。
鉛筆(必須)
…3H・2H・H・F・B・2B・3B・4B・5B・6B
3H~6Bくらいまでの鉛筆を三本くらいずつ用意します。番号の大きいHほど鉛筆の芯は硬く薄い色、番号の大きなBほど鉛筆の芯は柔らかく濃い色が出ます。Hは9Hまでありますが、2H~6Bくらいがあれば十分です。一番よく使うのは2B前後です。
●エッジや線、明るいもを描くのにH全般
●アタリやベースを描くのに2B、3B
●影や黒いものを描くのに3B~6B
「ステッドラー」か三菱鉛筆の「ハイユニ」・「ユニ」の鉛筆が一般的に使われます。
↓ステッドラーはハイユニより描き心地が硬め。こちらは4H~6Bまでの鉛筆12本入り。
↓ハイユニのセットは10H~10Bまでの鉛筆22本入り。
↓ユニは単品で販売されています。
ねり消しゴム(必須)
鉛筆を消すのに使います。消しゴムの形状や力の入れ具合によって表現を自由に変えられます。デッサンに限らず、鉛筆で絵を描く場合は必須のアイテムです。
●平べったくした状態で面で消す
●細く尖らせた状態で線で消す
●細長くした状態でコロコロ転がすことで、広範囲を一律に消す
プラスチック消しゴム
鉛筆のタッチをシャープに消す時に使います。ハイライトを出す時などには必須です。文字を書いて消す時に使う一般的な消しゴムです。
カッターナイフ(必須)
鉛筆を削るために使います。鉛筆の芯が長く出るまでざっくり削る必要があるので、太くて大きい方が安定感があって削りやすいです。
鉛筆入れケース(必須)
鉛筆、ねり消しゴム、カッターナイフが全て入る大型のケースを用意します。数多ある鉛筆の中から、ほしい硬さの鉛筆をすぐに取り出せるように、ケースは平べったい形の方がよいかもしれません。
羽ぼうき
画用紙に付着した消しゴムのカスを払うために使います。絵を汚さずゴミを取れます。
ガーゼ
鉛筆のタッチを擦るときに使います。ティッシュでも大丈夫ですが、ティッシュよりもちがよいので。
擦筆
細い部分を擦るときに使います。紙や固い綿のような質感でできており、鉛筆のような形状をしています。
画用紙(必須)
ツルツルしたケント紙などではなく、ザラザラしたスケッチブックのような質感の画用紙を用意します。一枚一枚バラバラな画用紙だと描きやすいです。小さなモチーフの静物画を描く場合の画用紙のサイズは、A3くらい~が良いかと思います。
美大受験では静物デッサンを行う際、一般的にB3サイズを使います。木製パネルに水貼りをする場合は、水貼り用の大きめのB3画用紙を用意します。石膏像など大型のモチーフを描く場合は、もっと大きめの画用紙が必要です。
カルトン
画版の機能を果たします。画用紙を目玉クリップで挟んで固定します。二枚の厚紙を閉じて使うようにできているため、中に絵を挟んで作品を保管することもできます。全判サイズは木炭紙サイズで、大型の作品を描くことができます。美大受験生はこのサイズを使用します。
木製パネル
画用紙を水貼りして貼り付ける台として使います。描き終わった後は、用紙の四隅をカッターで切り外します。線を描いたり着彩することでできる画用紙の凸凹した歪みを回避できるというメリットがあります。時間がない時は、画用紙の四隅を画鋲で止めて固定して描くことも出来ます。(カルトンかどちらか必須)
水貼りテープ
木製パネルと画用紙を止めるテープです。
刷毛
水貼りに使う刷毛です。画用紙全体に水を塗るために使います。
イーゼル
カルトンや木製パネルを置いて描きます。座った時に自分の目の高さにあわせた位置に画用紙を固定できます。
ディスケル
モチーフの比率や角度を測るのに使用します。プラスチックの板に分割線とメモリが描かれているので、構図を確認したりアタリをつけて最初の形を捉える際のサポートになります。初心者の方はあると便利です。(だんだんと使わなくても描けるようになっていくのがベストです。)描く画用紙のサイズに合わせたものを用意しましょう。
フィキサチーフ
鉛筆を画用紙に付着させるための固定液。スプレー缶。作品が完成して最後に全体にふりかけます。外で使いましょう。
↓5H~8Bまでの鉛筆と、ねり消し・カッター・擦筆など、デッサンに必要な道具がひととおり揃っている人気の商品もあります。初めてデッサンをする人におすすめです。