「エイミーの春のリース」の線画を描く過程をご紹介します。
<用意するもの>
シャープペン・ねり消し・コピー用紙・画用紙・トレース台・コピックのペン
ラフスケッチ
絵の全体図を決めて簡単なラフスケッチをします。描くものの要素と構図を決めます。情報量を詰め込むのが目的なので、絵が粗くても構いません。鉛筆でもシャープペンでもどちらでもいいです。軽く陰影をつけたい場合は鉛筆がいいかもしれません。
下描き
完成のペン画に近い感じの細い線を描けるので、シャープペンを使います。用紙は画用紙よりコピー用紙がいいです。何度消しゴムで線を消しても、なかなか面が荒れないからです。複数の線を重ねて下描きしていきますが、最終的には主線を絞っていらない線を消していき、完成に近いイメージに仕上げます。
主線をトレース
トレース台に下描きをのせて、コピックのペンでなぞります。細い線は0.1mm、太いところは0.3mmを使いました。(コピックは淡耐水性なので、絵具で塗っても溶けません。)ペン入れを失敗した部分は、カッターで軽く削って修正しました。(修正液を使うと水彩絵の具で着彩した時にはじいてしまうので。)最後はトレース台から外して、絵の全体を確認してから調整を加えていきます。
モノを塊でとらえて、線に強弱をつけて描く。
スカートなど服のパーツの輪郭、かたまった髪の毛の輪郭などは太い線で描きます。一方、服のしわや髪の一本一本は細い線で描きます。大きな塊がまず見えて→細部が見えてくる、という描き方をすると、情報が整理されて見やすい絵になります。今回の作品を一番大きくパーツ分けすると人物・白猫・レリーフの模様となり、これらの輪郭を一番太い線で描きました。
モノとモノとが触れ合って影が溜まるところは濃く描く。
形と形の変わり目が絵のポイントになってきます。例えばスカートの裾の線とスカートから出る足の線の境。スカートに隠れた足の輪郭の際は濃くします。線に強弱をつけて微かに陰影を落とすことで、立体感が生まれ、引き締まった絵になります。
線の量・線の強弱のバランスをとる。
描き込み過多なところ/描き込み不足なところはないか、線が太すぎる/細すぎるところがないか等をチェックします。細部にのみとらわれず、全体的なバランスを整えたら完成です。
※完成した線画はこちらになります。塗り絵にしてみました。
<イラストメイキング>
こちらの作品は、さらに着彩してデコレーションを施し、オーナメント作品にする予定です。
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