水彩絵の具の技法を使って、着物姿のエイミーを描いていました。「にじみ、ぼかし、かすれ、スパッタリング、ドリッピング、スタンピング」の技法を使っています。水彩絵の具で絵を使う際の参考にしてみてください。
「和装のエイミー」の制作過程
<イラストメイキング動画>
用意したもの
<A3水彩画の画用紙・トレーシングペーパー・適当な画用紙・ハサミ・ざる(茶こし)・歯ブラシ・綿棒・筆・鉛筆・ねり消し・水彩色鉛筆・水彩絵の具・塩・ラインストーンシール・ボンド・ティッシュ>
下描きを描く
水彩画の画用紙に鉛筆で下描きを描きます。花の髪飾りや着物の花模様が美しく見えるように横向きのポーズにしてみました。
線画を描く
鉛筆の下描きを消しながら、水彩色鉛筆でうっすらと輪郭を描きました。ここで、全体の配色を大体決めました。
絵の具の技法を使って着彩する
にじみ
着物と髪の毛に、にじみの技法を使ってみました。水分を調整して異なる濃度の絵の具を重ねたり、異なる色の絵の具を重ねたりして、偶発的にできる淡いグラデーションを作ってみました。絵の具が乾く前に塩をふりかけ、雪の結晶のような模様を作ってみました。
ぼかし
髪飾りの花びらに、ぼかしの技法を使ってみました。濃く塗った部分を、水をたくさん含ませた筆でのばしたりティシュで拭き取ったりしながら濃度を調節していきました。(用紙上で異なる色同士を筆などで混ぜ合わせるのもぼかしの表現です。)
かすれ
扇の模様に、かすれの技法を使ってみました。水分を少なめにした絵の具を筆に含ませてササッと描きました。(扇型の毛先の筆を使っています。)メリハリがあってガサついた表現がかすれです。
スパッタリング
人物の背景に、スパッタリングの技法を使ってみました。まず、着彩したくない部分のマスキングを作ります。輪郭をなぞってできたトレーシングペーパーの型に合わせて、適当な画用紙で型を作ります。(絵の具の付着で丸まらないように、型紙は分厚い方がよいです。)
着彩したくない部分に画用紙の型を置いてからスパッタリングをはじめます。絵の具を含ませた歯ブラシをざるに擦り付けて、水彩画の画用紙に絵の具を弾き飛ばします。型紙をピッタリ配置するとスパッタリングした部分の輪郭にメリハリがつき、逆に型紙を浮かしてスパッタリングすると輪郭がぼけます。
型紙を取った状態です。場所によって、スパッタリングの濃度や色みを変えてみました。
ドリッピング
鞠と帯に、ドリッピングの技法を使ってみました。まず、着彩したくない部分のマスキングを作ります。輪郭をなぞってできたトレーシングペーパーの型に合わせて、適当な画用紙で型を作ります。絵の具を含ませた筆を上から垂らします。絵の具を落とす時の力の入れ具合、画用紙との距離によって、様々な模様が生まれます。
型紙を取った状態です。絵の具が濃すぎた部分は、ティッシュで拭き取ってみました。
スタンピング
髪飾りの鞠に、スタンピングの技法を使ってみました。絵の具を付けた綿棒をポンポン押し当て、点画のような模様を作ってみました。
拭き取る
スパッタリングを行った部分を筆でぼかしたりティッシュで拭き取ったりしながら淡い表情を出してみました。
和っぽさを出すために、全体的に金色の絵の具をたくさん散りばめて塗ってみました。そしてポイントで、きらきら光るラインストーンシールをボンドで貼り付けてみました。
完成です。成人式の晴れの日をイメージして描いた絵になります。明るく華やかな未来がやってきますように!
↓水彩画のメイキング動画もあります。
●イラスト・絵画「かぐやひめ」を描きました。
●イラスト・絵画「ももたろう」を描きました。
●イラスト・絵画「花の女の子」を描きました。